185系(10両編成)車内に今でも掲示されている「スワローサービス」の案内

185系踊り子号(10両編成)の車内に掲示されている「スワローサービス」の案内

185系踊り子号(10両編成)の車内に掲示されている「スワローサービス」の案内
この春、別車両にて踊り子号も「スワローあかぎ」と同様の料金体系となる

特急「踊り子」号としては引退間際の185系であるが、そんな185系10両編成の車内には、今でも「スワローサービス」についての案内が掲示されていることがある。

これは、185系がかつて「スワローあかぎ」号に使用されていたことに由来する。

新宿駅6番線に停車中の185系特急スワローあかぎ13号前橋行き(2014/4/4)

新宿駅6番線に停車中の185系特急スワローあかぎ13号前橋行き(2014/4/4)

2014年3月のダイヤ改正で、通勤時間帯のあかぎ号(+ホームライナー鴻巣)が特急「スワローあかぎ」に変更となり、全車指定席+座席未指定券制度導入(いわゆるスワローサービス)が導入された。

スワローあかぎ号の大半にはこの時点で651系が投入されたが、新宿発着の1往復にのみ185系10両編成が用いられ、2016年3月ダイヤ改正で「夜の新宿始発便廃止・朝の新宿行き651系化」となるまでの約2年間で使用された。

185系10両編成の座席後部のテーブル裏に掲示されている「車内のご案内」

185系10両編成の座席後部のテーブル裏に掲示されている「車内のご案内」

そして今日までの約5年間、踊り子号や湘南ライナーとしてのみ用いられる踊り子号10両編成の車内で「スワローサービス」の案内が剥がされないままであった。

テーブル裏に貼られている車内構成掲示においても、踊り子号の「伊豆急下田方面」「東京方面」に加え、(スワロー)あかぎ号の「新宿方面」「高崎・前橋方面」の文字が残っており、またシールの下半分を「スワローあかぎ」号の乗客向けの案内が占めている。

スワローサービスの案内と、2021年3月ダイヤ改正「新しい東海道線特急」の案内

スワローサービスの案内と、2021年3月ダイヤ改正「新しい東海道線特急」の案内

ところでこのダイヤ改正で、東海道方面の「踊り子」号、及び湘南ライナー等の代替による新設特急「湘南」号は、スワローあかぎ号等*1と同様の料金体系となる。

そんな新体勢を案内する掲示が、かつて「スワローサービス」に用いられた車両に残る「スワローサービス」の案内と並ぶ形で掲示されていた。185系自体はこのダイヤ改正で定期運用が終了となり、新しい料金体系の下で特急踊り子号に用いられることはおそらく無いと思われるが(臨時快速列車としてグリーン車なし両編成の運転予定ならある)、そのことも含めてなかなか興味深い並びとなっている。

*1:2015年より常磐線方面特急(ひたち・ときわ)、2019年より中央線方面特急(あずさ・かいじ・富士回遊)も同様の料金体系となっている。