横須賀・総武快速線には、今年度中にもE235系が導入され始める見込みであり*1、既に1編成目の試運転や鎌倉車両センターへの輸送が行われ始めている。
すると去就が気になるのが、現在横須賀・総武快速線を走る「E217系」である。基本11両編成が51編成、付属4両編成が46編成もあるとはいえ、今後数年程度で置き換わってしまうものと思われる。
個人的にもE217系の乗車機会は多く身近な存在であるが、あえて意識的に記録したいと思い、なるべく定期的にE217系あるいは横須賀線や総武快速線(その直通先)自体をテーマとした記事を公開したいと思う。
本記事では、個人的に「E217系」を感じるシーンの一つとして「11両+4両」の編成であることに関する写真を3枚ほど紹介したい。
E217系は「基本11両編成+付属4両編成」の構成であり、都心部を中心とした多くの区間では15両(11両+4両)または11両での運転となっている。東海道線や宇都宮線・高崎線、湘南新宿ラインのE231系・E233系による「10両+5両」という構成とも異なっているのが特徴の一つと言える。
横須賀線側では、15両編成がホームに収まるのは途中の逗子駅までとなる。よって15両編成の横須賀・久里浜発着の列車は、逗子駅で増解結作業を行うことになる。この時、増結4両編成は久里浜側にある。よって例えば上り東京方面の列車の場合、久里浜方面から11両編成が上りホームに到着した後に増結4両が入線してきて増結作業、というやや珍しい流れになっている。
また11両と4両で千葉方面の行先が異なる場合があり、上記写真の列車の場合には佐倉駅で成田空港行き(11両)、鹿島神宮行き(4両)に分かれる。
「横須賀線」と「総武快速線」の境目である東京駅。多くの列車が東京駅をスルーして直通していく他、総武快速線方面には毎時2本程度、横須賀線方面には1日数本〜10数本程度の始発・終着列車がある。
東京駅時点では15両または11両編成で運転されており、短い11両編成の場合にはホーム15両中4両分には停車しないことになる。駅にもよるが、東京駅の場合には増結4両分のスペースがそのまま11両編成が停車しない位置となる。
それにしても、「短い11両編成」という響きは首都圏ならではであろう。
E217系登場時(1994年)は品川-錦糸町間のトンネル区間における非常用脱出を考慮する必要があり、ある時期までの製造編成は前面に貫通扉が設けられていた。ただしあくまで非常用であり、通常連結時は基本編成と増結編成の間を往来することはできない仕様となっている。
その後、法令の変更によって横須賀線・総武快速線の非常時は側面のドアからの脱出が可能とされたため、E217系後期車は貫通扉自体が無くデザインのみとなっており、また新たに導入されるE235系は貫通扉デザイン自体が無い車両となっている。
E217系や横須賀線・総武快速線に関しては、今後もいろんな角度から記事を書いてみたいと思う。
*1:横須賀・総武快速線用車両の新造について(JR東日本 2018/9/4)