1994年から走っていた臨時特急「はまかいじ」号。京浜東北線の横浜駅*1から横浜線経由、八王子から中央本線に入り、「かいじ」の名が付きながらも「あずさ」同様に松本まで運転されていた。
はまかいじ号は、2019年春の中央線特急の運行&料金体系変化を見据えてか、2019年1月3日の運転をもって半ばサイレントで運転終了となった。横浜線や京浜東北線内のホームドア設置、また185系の引退が迫るなど、全く同じ形での復活はないものと思われる。
筆者は10年以上前に根岸線沿線に住んでいたことがあるものの、学生時代だったこともあり中々乗車する機会に恵まれず*2、その後2回ほど撮影+引退間際に八王子→横浜で乗車できたぐらいだったが、本記事ではその時の写真ではまかいじ号を懐かしんでみたい。
はまかいじ号は特殊な臨時列車ではあったものの、時期によっては毎週末など比較的高頻度で運転されており、専用の方向幕が用意されるほどであった。
はまかいじ号には専用ヘッドマークも用意されており、「はま」(横浜)に相当するカモメ、「かいじ」(山梨)に相当するブドウ・富士山がデザインされていた。
2011年当時の松本駅の掲示。上りはまかいじ号は、新宿行きあずさ号の直後を追いかけるような形で松本駅を出発していた(八王子の時点では20分以上差がつく)。また「特急」「普通」などの種別相当の表示で「はまかいじ」と表示されていた。行き先表示では、「名古屋」「長野」などと同時に「横浜」の文字が並ぶ。
はまかいじ号は「かいじ」という名が付くこともあり、大月、勝沼ぶどう郷、塩山、山梨市、石和温泉などかいじ号が停車して(ほとんどの)あずさ号が通過する駅にも停車していた。
以下、2019/1/2(最終運転日前日)の乗車前後で撮影できた写真の一部である。
この日は中山駅で急病人対応の停車のため15分近く遅延するも、はまかいじ号は無事に横浜駅に到着した。そして翌日の運転をもって、臨時特急はまかいじ号はひっそりと15年間の運転に幕を閉じたのである。
現在、中央線特急は全車指定席&座席未指定券の料金体系となり、また横浜駅3・4番線にホームドアが設置され入線できる車両は限定された。今後、横浜線や京浜東北・根岸線を特急が走る可能性は低いとは思われるが、もしあれば是非乗ってみたいと思う。