先日のダイヤ改正で185系・215系などで運転されてきた「湘南ライナー・ホームライナー小田原・おはようライナー新宿」が廃止となり、代わりに登場したのがE257系特急湘南号である。ライナー時代と同様に、平日夕方下りは東京始発9本、新宿始発2本(いずれも小田原行き)が運転される。
本記事では、湘南号運転初日の新宿始発・湘南21号に新宿→藤沢間で乗車した際のことについて簡単に紹介する。
湘南21号の新宿駅5番線入線は、発車10分前の19:20頃。
ダイヤ改正初日だったこともあってか、新宿駅駅員による放送で「長い間運転されてきたホームライナー小田原号に代わって運転される特急湘南号も引き続きご愛顧賜りますようお願いいたします」との旨の放送がなされていた。ちなみに自分は直接聴いていないが、新宿駅ではホームライナー運転最終日にも駅員による感動的な放送があったとのことである。
E257系による「特急湘南」はもちろんのこと、「小田原」という行先表示も新鮮に見えた。また、行先表示器は1・9号車が白地部分、2〜8号車は青地部分に設置されている。
特急湘南21号は定刻通り19:30に5番線を発車した。3番線に19:29頃相鉄直通の12000系折り返し列車が到着した直後の発車となる。
特急化、一側面として値上げ初日ということもあるためか、乗車率は1車両に10人前後というところだった(直接確認していないが、中間車両はもう少し多かったかもしれない)。また使用開始された座席ランプを観察していたところ、次の停車駅・渋谷で乗客が乗車してくると思われる黄色いランプも見られた(実際に乗客がいた)一方、ダイヤ改正初日の記念乗車/発券的な意味なのか渋谷でさっそく緑(乗車中)→赤(空席)に変わる座席も見られた。
特急湘南21号は、渋谷駅でさらに乗客を乗せた後、ホームライナー小田原21号時代とほぼ同様に19:50頃武蔵小杉駅を通過、貨物線に転線、羽沢横浜国大駅付近を通り、東戸塚駅付近で東海道線の線路に接近、そして定刻の20:21頃に藤沢駅貨物線ホーム・2番線に到着した。
ライナー時代との大きな違いとして、(大船や)藤沢以降の停車駅からの乗車でも特急券が必要となった。そのためもあってか、藤沢から乗車してくる乗客は以前と違ってほぼ皆無であった。
ちなみに朝の上り列車では、特急料金さえ払えば小田原や国府津などから乗車して茅ヶ崎や藤沢、大船でも下車できるようになったのだが、そのような活用をする乗客がどのくらいいるのか、というのも気になった。
しっかりとは確認・撮影できなかったが、この日の藤沢駅各ホームの発車標では時たま「特急湘南号本日デビュー!!」という旨のメッセージがスクロールされていた。
藤沢駅のコンコース上には、「特急湘南号の乗車には特急券が必要」という旨の掲示が追加されていた。なおコンコース階やホーム上には、掲示同様の「特急湘南号には特急券が必要」という案内の札を持った駅職員が、乗車口付近等に何人も見られた。それほど今回の改正における重要な変更と言える。
また、朝の上り湘南号の両数・発車番線一覧が掲示されていた。湘南10号のみ本線3番線発かつ貨物線経由の列車となっている。
しばらくした後、東海道線ホームに降りて下り4番線の発車標を見ると「快速アクティー」「特急湘南9号」の文字が並んでいた。いずれも本改正で通勤快速・湘南ライナー(7号)の代替として走り始めた列車である。
ちなみにこの2本両方が東京始発・小田原行きの優等列車だが、実はこのあと特急の方が停車駅が2駅も多いのが興味深い(辻堂と、湘南9号・新宿始発の計3本のみが停車する二宮)。
特急湘南9号の到着まで待ってみた。
隣には、(新宿方面とは)競合関係にある小田急の車両が停車中であった。