【旅行記】伊豆急行線内を多様な車両が走った日(2020/2/11)

伊豆急下田駅に停車中のE259系・251系(2020/2/11)

伊豆急下田駅に停車中のE259系・251系(2020/2/11)
これから1ヶ月は特定の時刻に並ぶが、1ヶ月後には全く他の車両に置き変わる。

2月も中旬に差し掛かった。2/10(月)より「第30回河津桜まつり」もスタートしており、本格的に河津桜の観光シーズンが始まる。

各種踊り子号は概ね2/11(火祝)から3/8(日)まで、土日祝を中心に臨時スジがほぼフル稼働する勢いで増発となる。一方、最ピーク時である2/15〜3/1には伊豆クレイル号の運転なし・土日のリゾート21の運用縮小*1などの観点から、2/11は特異的に多くの列車・車種が見られやすい日だったとも言える。(2/15以降には快速河津桜号が運転される*2などの違いもある。)

本記事では、筆者が2/11に撮影した伊豆急行を走る車両形式を一通り紹介する。

251系 スーパービュー踊り子

河津駅に停車中の251系スーパービュー踊り子4号東京行き(2020/2/11)

河津駅に停車中の251系スーパービュー踊り子4号東京行き(2020/2/11)

3月13日に引退が決まっている251系スーパービュー踊り子号。1・2・10号車の2階建て車両などが特徴的で、長い間伊豆方面特急の顔として活躍していた。

4編成存在し、河津桜シーズンの土休日であれば1日最大5往復のスーパービュー踊り子号が走る。

185系 踊り子号

河津駅に到着する全車指定6+4両の踊り子153号(2020/2/11)

河津駅に到着する全車指定6+4両の踊り子153号(2020/2/11)

伊豆方面の特急として最も多く走っているのが185系踊り子号である。緑色の斜めストライプデザインが特徴的だが、一時期は他の塗装も存在した。

この車両も、2020年度の1年をかけて徐々にE257系に置き換わり、引退する予定である。

伊豆急2100系(リゾート21) 黒船電車

伊豆高原駅に停車中のリゾート21黒船電車熱海行き(2020/2/11)

伊豆高原駅に停車中のリゾート21黒船電車熱海行き(2020/2/11)

現在は熱海-伊豆急下田間の運用となっているリゾート21であるが、この黒船電車を含め東京方面まで臨時特急リゾート踊り子号として乗り入れていた時期がある。車内には、展望席や海側を向いた座席が存在する。

伊豆急2100系(リゾート21) キンメ電車

河津駅にゆっくり侵入するリゾート21キンメ電車熱海行き(2020/2/11)

河津駅にゆっくり侵入するリゾート21キンメ電車熱海行き(2020/2/11)
線路沿いの桜はこれからさらに見頃になると思われる。

2017年より新塗装としてデビューしたキンメ電車(Izukyu KINME Train)。真っ赤な車体が目を引き、車内外の各所に金目鯛があしらわれている。

河津桜シーズンの土休日は午前中のみの限定的な運用の日も多いので注意が必要だが、2/11は12時前後に河津・下田方面を往来するダイヤで運転されていた。

伊豆急8000系

伊豆急下田駅に停車中の8000系(2020/2/11)

伊豆急下田駅に停車中の8000系(2020/2/11)

伊豆急の一般的な普通列車の車両は、元東急8000系(・8500系)の伊豆急8000系が担っている。写真のように水色・青のラインが入ったものが基本だが、現在は東急時代を彷彿とする無塗装の編成なども存在している。

E259系 マリンエクスプレス踊り子号

伊東駅に到着したE259系マリンエクスプレス踊り子79号(2020/2/11)

伊東駅に到着したE259系マリンエクスプレス踊り子79号(2020/2/11)

成田エクスプレスの車両を使ったE259系マリンエクスプレス踊り子号。全車指定席で、JR線内はスーパービュー踊り子成田エクスプレスと同様にA特急料金である。

多客時を中心に2012年から運転されてきたが、3/14のダイヤ改正以降に臨時列車として設定されておらず、また同時刻のスジをサフィール踊り子号の臨時列車が使用することから、伊豆急乗り入れとしては実質引退となる可能性が高い。

651系 伊豆クレイル

特別ダイヤにより伊東駅2番線に停車中の快速伊豆クレイル2号小田原行き(2020/2/11)

特別ダイヤにより伊東駅2番線に停車中の快速伊豆クレイル2号小田原行き(2020/2/11)

2016年に運転開始し、早くも今年6月28日には最終運転となることが発表された伊豆クレイル号。伊豆急を走る列車の中でも特に「観光列車」としての側面が強く、旅行商品として売り出される座席が大半である。また、小田原発着というのも特徴だった。ダイヤ改正後もしばらく走り続けるということで、E261系サフィール踊り子号やE257系踊り子号とは3ヶ月だけ共存することになる。

2/11の上り快速伊豆クレイル2号に限り、そのスジを東京行き臨時踊り子号に明け渡し、やや遅い時間での運転となっていた。普段は伊東駅3番線に長時間停車するが、この日に限り2番線に入り、スーパービュー踊り子10号を待避する形となっていた。また、既に空は暗くなっていたが根府川駅で長時間停車し、熱海始発の快速アクティー(根府川停車列車)を待避するという一層風変わりなダイヤであった。

おまけ1:THE ROYAL EXPRESS、100系(伊豆高原駅留置)

伊豆高原駅付近に留置されていたTHE ROYAL EXPRESS(2020/2/11)
伊豆高原駅付近に留置されていた伊豆急100系(2020/2/11)
伊豆高原駅付近に留置されていたTHE ROYAL EXPRESSおよび伊豆急100系(2020/2/11)
THE ROYAL EXPRESSは列車内より撮影

伊豆高原駅には車両基地があり、伊豆急8000系を中心に多数の車両が留置されている。珍しい車両としては団体専用の「THE ROYAL EXPRESS」、また下田方面の引き上げ線には既に営業運転から引退している伊豆急100系が留置されていた。

おまけ2:E261系 サフィール踊り子号(試運転・留置) 

午前中から夕方まで伊東駅に留置されていたE261系(2020/2/11)

午前中から夕方まで伊東駅に留置されていたE261系(2020/2/11)

来月3/14のデビューに向けて試運転が行われているE261系サフィール踊り子号の車両だが、この日は(少なくとも9〜17時台頃)伊東駅に留置されていたようである。そのため、車体を見て話題にしている乗客も多く、またE261系自体や他の車両との並びで撮影を狙う乗客も多かった。

伊東駅でのE261系と各種車両の並び(2020/2/11)

*1:キンメ電車・黒船電車のうち片方(主にキンメ電車)が午前中で伊豆高原駅に入庫となる。詳細はリゾート21について(伊豆急公式HP)を参照

*2:河津桜まつり開催に伴う臨時列車の運行について(伊豆急公式HP)