【新木場小田原海老名】三文字行き先多い説【国府津久里浜海老名】

発車標に並ぶ「海老名・久里浜・国府津」という3文字の駅名(武蔵小杉3番線・2020/3/1)

発車標に並ぶ「海老名・久里浜国府津」という3文字の駅名
(武蔵小杉3番線・2020/3/1)

湘南新宿ラインの新宿-武蔵小杉間。ただでさえ元々同区間埼京線横須賀線が走り多彩な行き先の列車が存在しているところに、相鉄線直通列車「海老名」行きも走るようになった。

海老名行きの時刻を見るためにふと発車標を見上げる度に思う。「色々な行き先がある割に、3文字の行先、多すぎないか…?

 

その興味をさらに捻り、本記事では「新宿-武蔵小杉間の下りホームにおける3文字の行き先が(3列車)揃った発車標」を紹介し、またそのような発車標に出会える難易度についても簡単に言及する。

新宿1・2・3番線

日中の相鉄線直通列車は30分毎に発車(新宿駅2番線・2019/12/1)

日中の相鉄線直通列車は30分毎に発車(新宿駅2番線・2019/12/1)

相鉄線直通の列車は、日中までは新宿駅2番線で折り返す。日中の2番線は30分毎の相鉄線直通列車専用ホームとなり、発車標には「海老名」行きの始発列車の時刻がズラリと並ぶ。

相鉄線直通の始発列車が並ぶ(新宿3番線・2020/1/7)

相鉄線直通の始発列車が並ぶ(新宿3番線・2020/1/7)
2020/1/6より、17時台以降の相鉄線直通列車は3番線から出発するようになった。

ホーム混雑分散のため、夕方以降の相鉄線直通列車は3番線折り返しに変更となった。夕方は毎時3本となる海老名行きが発車標に並ぶ。

なお、夕方は基本的に発車時刻の「分」の十の位が「1、3、5」となっており、他系統も走る過密ダイヤの中で相鉄直通列車が極力等間隔になるよう設定されていることも伺える。

表示されている6列車すべて3文字の行先(新宿1・2番線・2019/12/11) なお現在は、夜時間帯の海老名行きは3番線から出発している

表示されている6列車すべて3文字の行先(新宿1・2番線・2019/12/11)
なお現在は、夜時間帯の海老名行きは3番線から出発しているので、同時間帯に同じ組み合わせの表記を見ることはできない

海老名行きが縦に並ぶ様子も壮観だが、1番線は1番線で3文字の行き先が多い。埼京線りんかい線直通列車は「新木場」行きであり、湘南新宿ライン東海道線方面の列車は「国府津」「小田原」行きが多いためである。

新宿駅新南改札コンコースで見られる発車標(2020/1/6)

新宿駅新南改札コンコースで見られる発車標(2020/1/6)

コンコース上の発車標では、埼京線湘南新宿ラインに分かれて掲載されているものが多い。

埼京線の発車標はほぼ全て「新木場」「海老名」で埋まるので常に3文字行き先が並ぶ一方、湘南新宿ラインはほぼ交互で走る横須賀線方面の行き先が「逗子」「大船」であるため、東海道線方面が連続する(かつ「平塚」行きでない)数少ないタイミングでのみ3文字行き先が並ぶ。

渋谷4番線

埼京線区間でも3文字の駅名が揃う機会は多い(渋谷4番線・2019/12/1)

埼京線区間でも3文字の駅名が揃う機会は多い(渋谷4番線・2019/12/1)

渋谷駅では、同一ホームで埼京線(りんかい線直通)・湘南新宿ライン・相鉄直通列車が発着するすることになる。そのため、次の3列車がそれら3方向それぞれであることも珍しくない。そしてタイミングによっては3文字の行き先が揃う。

埼京線系統は「新木場」「海老名」と原則3文字の行き先である。湘南新宿ラインは「小田原」「国府津」がある一方で「逗子」「大船」「平塚」と2文字の行き先も多いが、あとは定期列車だと特急列車の「成田空港(NEX)」「伊豆急下田(3/14ダイヤ改正以降のみ・踊り子号が停車)」、あるいは埼京線の最終列車「大崎」行きぐらいなので、3文字が揃うタイミング自体はかなり多いと言える。

ホームライナー小田原23号のタイミングでも3文字行き先が3列車揃う(2020/2/10@ホームライナー小田原23号車内より)

ホームライナー小田原23号のタイミングでも3文字行き先が3列車揃う
(ホームライナー小田原23号車内より・2020/2/10)

渋谷駅下りホームの場合、次の駅名も3文字である(2020/1/13)

渋谷駅下りホームの場合、次の駅名も3文字である(2020/1/13)

なお余談だが、渋谷駅4番線を発車する列車の大半(特別快速や特急やライナーを除く)は次の停車駅が恵比寿である。そのため、E233系や相鉄12000系の行先表示器では行先および次の停車駅が両方3文字ということになる。

恵比寿4番線

夜は相鉄直通→湘南新宿ラインが5分前後で続行することも多い(恵比寿駅4番線・2020/1/8)

夜は相鉄直通→湘南新宿ラインが5分前後で続行することも多い(恵比寿駅4番線・2020/1/8)

恵比寿駅の事情はほぼ渋谷と同じだが、特急(NEX・踊り子)や湘南新宿ライン特別快速が通過するという違いがある。特に通過する特別快速は小田原行きである一方、同時間帯に停車する他の湘南新宿ラインは逗子行きや平塚行きであることがほとんどのため、日中に3文字行き先が3列車揃うことはほぼ無かったりもする。(一応、パターンとして横須賀線方面の湘南新宿ライン2本の間は新木場行き→(特快通過)→海老名行き→新木場行きという列車順序が存在するので、1時間中4分程度は見ることができる。)

大崎5・6・7番線

大崎駅5番線、あるいは6・7番線も3文字の行き先が多い(2019/11/30)

大崎駅5番線、あるいは6・7番線も3文字の行き先が多い(2019/11/30)

大崎駅5番線のホーム上の表示はほぼ渋谷・恵比寿と同様である。一方、コンコース上では湘南新宿ライン相鉄線直通とりんかい線の発車標が分かれており、りんかい線は始発列車も含めて5・6・7番線いずれから出るかが案内されている。

新木場行きが除外された湘南新宿ライン相鉄線直通のみの発車標だと2文字行き先の比率がかなり上がってしまうが、夕ラッシュ時間帯は「海老名行き→湘南新宿ライン快速→海老名行き」で3文字駅名3連続が見られるタイミングがそこそこ多い。

なお、りんかい線は終電付近の東京テレポート行きを除いて全て新木場行きである。

各駅停車 海老名行 次は西大井

行き先も次の停車駅も3文字(2020/1/14)

余談だが、相鉄線直通列車であれば行き先・次の停車駅共に3文字となる。りんかい線新木場行きも次の停車駅が「大井町」なので同様のことが成立する。

湘南新宿ライン快速は次の停車駅が武蔵小杉、横須賀線方面だと行き先が逗子or大船なので両方3文字は成立しない。

西大井1番線

横須賀行きが来るタイミングでは西大井でも3種類の3文字が揃う(西大井1番線・2019/12/1)

横須賀行きが来るタイミングでは西大井でも3種類の3文字が揃う(西大井1番線・2019/12/1)

西大井駅下りホームでは、東海道線系統の湘南新宿ラインが停車しないので小田原行き・国府津行きが表示されることは原則無い。よって、湘南新宿ラインが表示されていないタイミングで、横須賀線の行き先が「久里浜」または「横須賀」の時に3列車連続で3文字行き先となる。3列車連続で純粋な横須賀線というタイミングも(早朝時間帯などに)無くも無い。

武蔵小杉3番線

3方面それぞれに3文字の行き先がある(武蔵小杉3番線・2020/2/27)

3方面それぞれに3文字の行き先がある(武蔵小杉3番線・2020/2/27)

武蔵小杉駅は、渋谷-大崎間と比べるとりんかい線直通の新木場行きが無い一方、横須賀線の列車が増えることになる。横須賀線は朝夕を中心に「久里浜」「横須賀」行きが多く、3文字の行き先が見られる可能性がそこそこ高いが、一方で「逗子」「大船(NEXを含む)」行きも日中を中心にそれなりに多い。

23時台は特に3文字行き先が並ぶ時間も多い(武蔵小杉3番線・2020/2/1)

23時台は特に3文字行き先が並ぶ時間も多い(武蔵小杉3番線・2020/2/1)

23時台に武蔵小杉駅3番線を発車する下り列車は、横須賀線23:53発大船行きを除いて全て3文字行き先となる。写真の3列車の並びだと、23:18国府津行き・23:35海老名行きは各方面の終電、23:22久里浜行きは久里浜まで行く列車のラス2である。

おまけ:西谷1・2番線

相鉄線内でも3文字の行き先・乗換駅が並びやすい(西谷駅1・2番線)

相鉄線内でも3文字の行き先・乗換駅が並びやすい(西谷駅1・2番線)

「3文字行き先が多い」ことに気づくきっかけであり、またより一層多くなった理由は、相鉄線直通「海老名」行きの設定によるものである。 では、その相鉄線自体の行き先がどうなのかと言うと…

下りは大半が「海老名」「湘南台」行きである。「大和」行きもラッシュ時を中心に存在するが、JR直通時の改正でやや設定本数が減っている。また現在下り列車の行き先には存在していないが、相鉄の乗り換えの要所である「二俣川」も3文字駅名である。(さらに改めて路線図等を見て気づいたが、相鉄線全体で2文字の駅名はたった5駅であり、3文字や4文字以上の駅名が圧倒的多数である。)

まとめ

以上、お世辞にも実用価値が高いとは言えないと思われるネタだが、「3文字行き先」が揃う駅名標を集めてみた。実際に新宿-武蔵小杉間の駅を利用していると、何回かに1回は狙わなくても3文字行き先の3連続となっていることがある。単純な一本道の路線で全列車の行き先が同じかつ3文字駅名、というケースなら全国各地に存在するが、系統がここまで複雑に入り組んだ路線でも複数の3文字行き先がそこそこ高確率で揃う、という現象が個人的には面白いと感じた。

なお、同区間の上り方面は、相鉄からの直通列車がほぼ「新宿」行きであるなど、今度は2文字の行き先が大半となっている。そこそこ頻繁にある3文字行き先は「宇都宮」「小金井」「津田沼」ぐらいであろうか。

本記事ではあえて極力定性的な考察に留めたが、実際に3文字行き先が揃うタイミングや、さらにその確率・時間幅を知りたければ、各種時刻表を駆使するまでであろう。そこまで調べて新たに分かることもあるかもしれない。