【簡易レポ】終電間際に海老名行き2連続!?(未遂)

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直通運転は利便性向上にも繋がるが、遅延が拡大しやすい・回復しにくいという難点もある。

本記事はたまたま目撃した状況のレポートだが、簡単に言えば「JR列車の定時運行を優先するためか、一定以上遅延すると相鉄直通列車の運転順序は変わりやすい」のではないかということである。

 

昨日12/19、相鉄線内で22時頃に発生した遅延の影響で、相鉄からJR新宿方面に直通するラスト2本の列車が10〜15分ほど遅れて新宿駅に到着した(JR東日本アプリ調べ)。

定時運転時の、最後から2本目の相鉄直通列車@新宿駅2番線

定時運転時の、最後から2本目の相鉄直通列車@新宿駅2番線
折り返し列車が新宿到着後ギリギリ乗り換えられないぐらいのタイミングで、
非常にレアとなった新宿始発の通勤快速川越行きが隣の3番線から発車していく。

ラス2の列車(E233系)は新宿22:43着、8分間で折り返し所定22:51発というダイヤだが、まず新宿到着の時点で15分遅れにより22:58前後の到着になった模様である。この時、横浜方面の列車として新宿22:58発の最終の湘南新宿ライン(快速国府津行き)が存在するが、この湘南新宿ラインが先にほぼ定時で新宿駅を出発した。

その後、22:51発予定だった相鉄直通海老名行きは、本来とは違い最終の湘南新宿ラインの後を追う形で、新宿駅を23:02頃に出発した。そして座席が概ね埋まる程度に集客し、約11分の遅れを保ったまま武蔵小杉に到着した。

通常運転時、武蔵小杉駅23:14頃の3番線発車順序

通常運転時、武蔵小杉駅23:14頃の3番線発車順序

この海老名行きは定刻だと武蔵小杉23:13発である。本来ならこのあと最終の湘南新宿ライン快速23:18発、横須賀線久里浜行き23:22発と続くが、海老名行きの武蔵小杉到着は23:24頃であった。明らかに蛇窪信号所で減速したような気はしたが、横須賀線を先に通すためだったと思われる。

相鉄直通列車が遅延して他の列車より後の運転順序となった場合

相鉄直通列車が遅延して他の列車より後の運転順序となった場合

そして武蔵小杉に降り立った直後に電光掲示板を見ると、今降りた列車を指す案内を含め「相鉄線各駅停車」海老名行きの表示が2本並んでいた。

相鉄直通と他の列車が運転順序変更になること自体はたまにあるが、直通列車の運転間隔も基本的に10分以上あり、武蔵小杉駅に本当に連続で入線してくることは稀だろう。

…などと考えていたら、さっそく武蔵小杉23:35発海老名行きと23:41発久里浜行き(東逗子以遠最終)の到着予定順序が入れ替わってしまった。

無理もない。相鉄JR直通の新宿行き最終列車(相鉄12000系)も約10分遅れていたが、定刻新宿23:09着・5分折り返しで新宿23:14発というダイヤなので、新宿到着時点で5分以上の遅延が確定していたのだ。折り返し時間を考慮するとやはり10分程度の遅れとなり、その遅れを回復できるポイントも特に見込めないため、結果としてダイヤ上で6分しか遅くない横須賀線久里浜行きを定時で通すことが優先されたのだろう。

横須賀線の方も後々横浜などで各種最終近い列車に乗り換える乗客が多く乗車しているわけで、運転順序を変更してでも横須賀線を定時運転させる判断は妥当と言える。一方、例えば新宿方面から東逗子以遠へ、西大井or武蔵小杉乗り継ぎ最終久里浜行きという新・終電ルートで帰宅しようとしていた乗客がいたとすればお気の毒である。(降車駅にもよるが、横浜から京急の最終特急を使うことになるだろうか…?)

 

今回は「相鉄で発生した遅れをJR線内でさほど回復できなかった」というケースであったが、他にも例えば「朝の埼京線遅れの影響で、海老名行きが全然ダイヤ通りに来ず、相鉄線内のダイヤにも影響する」という様子も数日に1回は発生しているように見える。

相鉄とJRの直通運転が開始された今、それを便利に利用できる場合であっても、ある程度の運転順序変更や別ルートは想定しておいた方が良いかもしれない。