【旅行記】サンライズ出雲91号乗車記(2019/1/3-4)

東京駅8番線に入線する臨時サンライズ出雲91号と、9番線を発車する定期サンライズ瀬戸・出雲号(2019/1/3)

東京駅8番線に入線する臨時サンライズ出雲91号と、9番線を発車する定期サンライズ瀬戸・出雲号(2019/1/3)

現在走る唯一の定期夜行列車「サンライズ瀬戸・出雲号」。特に下りの出雲号は週末を中心に満席となることも多く、2014年年末以降の多客期(年末年始・ゴールデンウィーク・お盆)には「サンライズ出雲91号・92号」という単独編成の臨時列車が各シーズン2〜3往復程度運転されている。

そんなサンライズ出雲91号・92号は、この年末年始にも運転される予定である*1*2*3下り91号が東京2020/12/30発・2021/1/4上り92号が出雲市2020/12/29発・2021/1/3発である。上り92号が運転された翌日に下り91号が運転される形となっている。

本来ならゴールデンウィークにも運転される予定だったが、時勢の影響もあり臨時便は運休となってしまい*4、また需要回復度合いがまだ不透明だったのもあってかお盆の運転もなかった。つまり、この年末年始は1年ぶりに「サンライズ出雲91号・92号」が運転されることになる。

 

さて、本記事では2019年1月(実質2年前)に「サンライズ出雲91号」に乗車した時の様子を簡単に紹介したい。当時とは細かい時刻等が多少変化しているものの、今回以降に乗車予定の方等へ向けて参考になれば幸いである。

東京駅8番線を発車する2列車 87号と91号だが逆方向の列車である(2019/1/3)

東京駅8番線を発車する2列車 87号と91号だが逆方向の列車である(2019/1/3)

サンライズ出雲91号は下り列車(南行)であるが、東京駅では上野東京ライン北行のホームである8番線に入線する。21:53発のときわ87号が発車した後、22:01頃頃に入線する。

東京駅8番線に入線する臨時サンライズ出雲91号と、9番線を発車する定期サンライズ瀬戸・出雲号(2019/1/3)

東京駅8番線に入線する臨時サンライズ出雲91号と、9番線を発車する定期サンライズ瀬戸・出雲号(2019/1/3)

これはちょうど、9番線を22:00発の定期サンライズ瀬戸・出雲号が9番線を発車するタイミングと重なっており、定刻通りなら2本のサンライズ号が東京駅で横に並ぶ姿が一瞬だけ見られる。

東京駅8番線に停車中の285系(7両編成)サンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/3)

東京駅8番線に停車中の285系(7両編成)サンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/3)

普段、サンライズ号は瀬戸・出雲両編成が併結されており14両編成なので、7両編成の短い編成が確実に見られるのはサンライズ出雲91号・92号が入線している時のみとなっている。

22時過ぎの東京駅7・8番線の発車案内(2019/1/3)

22時過ぎの東京駅7・8番線の発車案内(2019/1/3)

サンライズ出雲91号は8番線をしばらく占有するため、その間普通列車等は7番線を発着する。普段8番線に入線することも多い常磐線方面の列車も一部番線変更となっている。

北行の列車のホームのため、発車案内板には「籠原」「取手」「小金井」といった駅名と「出雲市」が並ぶことになる。

 

約14時間の旅となるのであらかじめ飲食物を買い揃えた上で車内に入り、サンライズ出雲91号は22:21に定刻通り東京駅を発車した。

サンライズ出雲91号は、横浜に停車すると次は大阪まで停車しない。乗務員交代などによる運転停車は何度か存在するが、定期の下り列車が停車している熱海・沼津・富士・静岡・浜松でドアが開くことは無い。その代わり、下りサンライズだが大阪・三ノ宮には停車するのだ。

熱海駅3番線に15分ほど運転停車。5番線には朝にライナーとして走る185系が停車中

熱海駅3番線に17分ほど運転停車。5番線には朝にライナーとして走る185系が停車中

 

熱海駅には23:55頃到着し、定期列車よりも圧倒的に長く約17分間停車した後、0時12分に出発した。

その後、少なくとも沼津・静岡・浜松・豊橋・熱田…といった駅に停車した。特に静岡ではやはり15分以上停車した記憶がある。

サンライズ出雲91号からの、姫路駅出発直後の車窓(2019/1/4)

サンライズ出雲91号からの、姫路駅出発直後の車窓(2019/1/4)

深夜も遅くなったので熱田(名古屋)あたりで眠りにつき、約4時間後の姫路駅付近で起床した。冬の時期だが、日の出直後で空は明るくなっていた。

岡山駅発車直後に見えた、横に留置されていた187系スーパーいなば号、381系やくも号(2019/1/3)

岡山駅発車直後に見えた、横に留置されていた187系スーパーいなば号、381系やくも号(2019/1/3)

岡山を発車し、倉敷から伯備線に入る。途中、美袋で運転停車する際に特急やくも5号に追い抜かれ(直接観測できなかったが、進行方向左側を通過した模様)、備中高梁・新見では対向のやくも号待ちでやや長めに停車する。

備中高梁駅で長時間停車中のサンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/4)

備中高梁駅で長時間停車中のサンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/4)

特に備中高梁駅では10分以上の停車となる。撮影のため一旦降車する乗客も非常に多かったように思う。

上りホームにやくも8号が到着し、サンライズ出雲91号は出雲市駅を発車。このとき時刻は10時をまわっており、定期のサンライズ出雲号は(定刻なら)出雲市駅に到着した頃である。

新見駅で数分間停車するサンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/4)

新見駅で数分間停車するサンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/4)

約30分後、新見駅に停車。ここでも5分ほど停車し、やくも10号の到着を待って発車した。

サンライズ出雲91号から眺めた、大山の車窓(2019/1/4)
サンライズ出雲91号から眺めた、大山の車窓(2019/1/4)
サンライズ出雲91号から眺めた、大山の車窓(2019/1/4)

まもなく米子。「伯耆富士」とも呼ばれる大山の景色を、定期列車では朝に見られるのを、この日は昼に眺めていた。

13時過ぎ、出雲市駅1番線に到着したサンライズ出雲91号(2019/1/3)

13時過ぎ、出雲市駅1番線に到着したサンライズ出雲91号(2019/1/3)

そしてお昼時となった13:07、サンライズ出雲91号は出雲市駅の1番線(上りホーム)に到着した。ほどなくして、後続の特急やくも7号も3番線に到着。特急やくも7号は、通常は出雲市駅到着13:07だが、サンライズ出雲91号が運転される日のみ13:10着に時刻変更となるのが慣例だ。

出雲市駅1番線に到着したサンライズ出雲91号、3番線に到着したやくも7号(2019/1/3)

出雲市駅1番線に到着したサンライズ出雲91号、3番線に到着したやくも7号(2019/1/3)
なお2020年春のダイヤ改正より、やくも7号はパノラマ編成ではなくなった

なお昨年度の時点では、やくも7号はパノラマ型グリーン車充当列車であったが、今春のダイヤ改正によりパノラマ充当列車が変更となっているため、通常の381系と並ぶことになるはずである。(また、当時とはホームが変更になっている可能性もある。)

 

サンライズ出雲91号は年6〜7回程度の運転となる貴重な列車であり、ほとんどの日程で即完するほどの人気列車である。今回は時勢的にそこまで強くお勧めできない面もあるが、山陰方面への帰省・観光時に利用する列車の選択肢の一つとしていかがだろうか。