東急東横線の上り列車の中には、東京メトロ副都心線経由で西武池袋線・東武東上線に直通する列車も多く、様々な行き先がある。その中でも東武東上線の志木行きの列車は、現在は平日の朝夕に計数本存在するのみである。
だが、その志木行き同士が連続で走る区間・時間帯があり(元町・中華街-自由が丘間)、特に菊名駅では急行志木行きと各停志木行きが緩急接続するダイヤとなっている。
急行は菊名駅5番線18:06発、各駅停車は6番線18:07発。
平日夕ラッシュ時間帯のパターンダイヤは日中ダイヤと類似しており、15分間に「通勤特急1:急行1:各駅停車2(元町・中華街発着)+1(菊名発着)」で構成されている。優等列車と(元町・中華街発着の)各駅停車は、基本的に菊名・自由が丘で緩急接続する。
18:04頃、まず6番線に「各駅停車」志木行きが到着。
この日は横浜高速鉄道Y500系の編成が充当されていた。東急5050系とY500系は共通運用である。
そして18:05頃、各駅停車到着から1分経つか経たないかのタイミングで5番線に急行が到着する。
東横線の急行は10両・8両両方の運用が存在し、この急行志木行きは8両編成である。そして現在この列車はメトロ車運用のため、今のところ原則として東京メトロ7000系が充当される。
東京メトロ17000系の8両編成投入開始も日に日に迫っており、この姿もいよいよ変わっていくだろうか。
2本の8両編成・志木行きが並ぶ様子である。
ここは東武東上線・埼玉県ではなく、あくまで東急東横線・神奈川県である。
東横線内では、西武線直通列車が連続することは意外と多く(日中ダイヤでは自由が丘で緩急接続)、またギリギリ東京メトロ範囲の和光市行きであれば比較的本数も多いが、東武線直通の列車が並ぶ姿はやや珍しい。
平日夕方の東横線発・急行志木行きは4時間連続で設定されており、多くは8両編成での運用となっている。ちなみに17時台・18時台はメトロ車運用、19時台は東急車運用、20時代はメトロ車10両編成運用となっており、現在は急行志木行きはメトロ車で多く見られる仕様となっている。
なお、東横線内急行の列車は、後続の東横線内特急/通勤特急の列車に副都心線内東新宿駅で追い抜かれるのが通例だが、今回取り上げた菊名18:06発の急行志木行きに関しては、珍しく小竹向原まで後続の飯能行きから逃げ切るダイヤとなっている。
余談だが、この日メトロ7000系の急行志木行きの発車を見送ったところ、菊名駅から見えなくなりかける地点で新車の東京メトロ17000系と並んだ。奇しくも世代交代の過渡期を感じさせる並びとなった。
17000系は(この時でも4編成だが)既に5編成ほど投入され、その一方で7000系10両編成も残すところ7001Fの1編成のみとなっている。同じダイヤでも、走る車両が変わっていくというのが面白い。