8000系が東急を引退して12年になる。東横線では8017Fが2008年1月13日にさよなら運転を行い、大井町線では8001Fが同年2月22日まで運用に就いていた。
8000系はかつては東横線でも主力の車両として活躍し、みなとみらい線への乗り入れも果たしたものの、2006年9月のダイヤ改正以降は原則として平日午前中のみの運用となり、2008年1月の引退までの約1年半はほとんど姿を現さなかった。
本記事では、東横線で最後まで残っていた8017F、8019F、8039Fの3編成の晩年の姿をふりかえりたい。
- 主に朝のみ運用に就く8000系(2007年)
- 8039Fさよなら運転(2007/6/30・7/1)
- 8019F運用撤退(2007/12)
- 8017Fさよなら運転(2018/1/13)
- その後も伊豆急行を走る8000系
主に朝のみ運用に就く8000系(2007年)
2006年9月25日のダイヤ改正以降、東急8000系は原則として平日の朝時間帯に東横線内を各駅停車で1〜2往復程度するだけの運用にのみ就くようになった。
しかしダイヤ乱れが発生した場合などは、昼過ぎに車両変更されるまでは通常の運用に就くこともあった。その場合、優等列車として運転される場合もあった。
8039Fさよなら運転(2007/6/30・7/1)
残った8000系3本のうち、まず赤帯が撤去されていた8039Fが運用を離脱した。
東横線での最後の運転は「リバイバル急行8000系号」で、急行プレートや専用幕の用意、特急運転開始前の急行に適用されていた50番台の運用番号(55運行)など復刻的な状態で、2007年6/30・7/1の各日2往復程度運転された。元住吉駅高架化で消滅した「急行元住吉行き」もこの日限りで復活した。
8019F運用撤退(2007/12)
8019Fは、2007年12月中に最終運用に就き、長津田車両工場へと回送された。最終運転時には、双方の前面に「8019F引退」「さようなら8019F」と記されたプレートが装着されていた。編成自体のさよなら運転などはなく、ひっそりと姿を消した編成である。
8017Fさよなら運転(2018/1/13)
東横線に最後まで残った8000系は歌舞伎色の8017Fだった。2008年1月1・2日には(運用変更となる昼過ぎまで)特急として往復する運用に就いたが、その後程なくして通常運用から外れた。最後の運転は2008年1月13日に行われた8000系さよなら運転だった。前後それぞれ特別なヘッドマークが用意され、39運行の臨時特急として運転された。通常運用の特急を待避するため一旦「元住吉行き」として元住吉駅にも停車した。最後は元住吉駅高架下の踏切で長い警笛を鳴らして入庫したのが印象的だった。
その後も伊豆急行を走る8000系
東急8000系の一部*1は先頭車を中心に伊豆急行に譲渡・改造されており、伊豆急行8000系として今も熱海-伊豆急下田間で活躍している姿が見られる。
東横線で最後まで走っていた8017F・8019Fからも16両中計5両が伊豆急に転属となり、中間車が先頭車化改造されたものもある。
元東急の伊豆急8000系とスーパービュー踊り子251系や踊り子号185系が並ぶ姿もそろそろ見納めとなる。