【旅行記+α】仙台発スーパーひたち54号(2008/9/10)

来春2020年3月、東日本大震災の影響で運休中だった富岡-浪江間が復旧し、JR常磐線全線で運転再開となる。その際、「東京都区内と仙台市内を直通で結ぶ特急列車」も運転される*1と発表されている。

震災前には上野-仙台間をスーパーひたち号が1日3.5往復(さらに上野-原ノ町間を2往復)結んでいたが、筆者も1回だけ仙台から上野まで乗車したことがある。

仙台駅停車中の651系スーパーひたち54号上野行き(表示:ひたち54号)
仙台駅停車中の651系スーパーひたち54号上野行き(表示:上野行き)
仙台駅停車中の651系スーパーひたち54号上野行き(2008/9/10)

2008年9月上旬。東北方面へ青春18きっぷを中心とした旅をしていた。帰りは新幹線で一気に帰ろうかと考えていたところ、友人が仙台からスーパーひたち54号で上野まで帰ると聞いて便乗させてもらった。東北新幹線も乗り慣れ始めたところだったので、気分を変えて別ルートで・しかし楽に・そこそこ早く帰るにはこれ以上ない経路だった。

仙台駅6番線・スーパーひたち54号上野行きの発車案内

仙台駅6番線・スーパーひたち54号上野行きの発車案内(2008/9/10)

651系スーパーひたち号は7両+4両の11両編成で運転することが多く、仙台へは通常はいわきで切り離された4両編成の部分が乗り入れていた。何号車だったかは覚えていないが(確か10号車)、4両中の指定席車両に乗り込んだ。

仙台6番線15:15発車、上野17番線19:36到着。旅の疲れもあってか、4時間を超える乗車のうち起きていた時間はほとんどなかったように思う。たまに途中駅で目が覚めたが、ハッキリと覚えているのはいわきを少し過ぎた「泉」駅くらいだった。

ほとんど車窓を見ずに乗り終えてしまったので、いつか再び乗りに行きたい…と思い、いわき以南は2010年秋に乗車したが、その後震災が発生し、常磐線は分断された。仙台側から当時復旧していた小高まで(内陸移設区間を含む)は2017年2月に乗車したが、今度の全線運転再開によって改めて常磐線を鉄道で乗り通せる機会が生まれるので、復活する特急と共に是非訪れてみたい。

品川駅に停車中のE657系ひたち9号(2015/3/22)

品川駅に停車中のE657系ひたち9号(2015/3/22)

都心から常磐線経由仙台までの特急が復活するにあたり、東京側については、現状のひたち号のほぼ全てがそうであるように品川発着となる可能性がある。上野以南、特に東北新幹線も到達していない品川駅に仙台行きの列車が入線するのは、なかなか夢のある話である。(過去にあったのだろうか?)

また仙台への直通運転にはE657系が使用されるとのことで、増備も行われており、10両編成が仙台まで直通することになる。

上野駅掲示の特急ひたち・ときわ号停車駅ご案内(2019/11/16)

上野駅掲示の特急ひたち・ときわ号停車駅ご案内(2019/11/16)

駅に掲示されているひたち・ときわ号の停車駅案内には、2015年の運行形態(ひたち・ときわ品川直通)の時点から既にいわき-仙台間の駅名が現れている。震災前は2012年春をめどにいわきで特急の系統分離が行われる予定だったそうだが、改めて正式に東京都心からの直通が行われることとなった。全区間乗車の定常的な需要はともかくとしても、東京⇔原ノ町や水戸・いわき⇔仙台方面などの需要は一定数あると思われ、その意味でも大変歓迎される特急復活であろう。

果たして運転本数はどうなるのか、東京側・仙台側それぞれどこまで運転するのか、列車名は「ひたち」なのか別の名前なのか…など、今週末または来週末に出るであろうJR東日本プレスリリースでの詳細発表を心待ちにしたい。

(※2020/1/17追記)

年末の一斉プレスリリースからは遅れたが、春臨発表と同日に常磐線復旧の案内がされた。新たに仙台を発着するひたち号の時刻については、下記の記事を参考にしていただけると幸いである。

tyobi-train.hateblo.jp