相鉄直通で爆誕!?東急目黒線「上り」武蔵小杉行き

日吉駅3番線に停車中の東急3112F各停武蔵小杉行き このホームで普通に「武蔵小杉行き」が見られるのは相鉄直通開始後だからこそと言える

日吉駅3番線に停車中の東急3112F各停武蔵小杉行き
このホームで普通に「武蔵小杉行き」が見られるのは相鉄直通開始後だからこそと言える

相鉄東急直通線の開業により、各所で様々な新しい行き先を見られるようになった。特に相鉄線内では「西高島平」「浦和美園」「和光市」「川越市」といった東急のさらに先の直通路線の駅も見られるようになった一方、深夜時間帯には「武蔵小杉」行きが数本運転される。

東急における「武蔵小杉」行きというのは、東急東横線東急目黒線の主に下り列車が元住吉検車区に入庫するために特に朝ラッシュ後や夜以降を中心に設定されており、深夜には東急東横線の上り列車でも武蔵小杉止まり・折り返し目黒線下りに転線し入庫する列車が何本か存在する。

ただ「目黒線」の「上り」武蔵小杉行きというのは、おそらく今まで設定がなかった。日吉止まりでこれ以上先に行けなかった目黒線の列車は、元住吉検車区に入庫するためにはいったん武蔵小杉駅までは折り返す必要がある配線となっているものの、特に深夜の上りに日吉から武蔵小杉までの2駅間のみを走る列車の需要は薄く、入庫する場合でも回送列車として武蔵小杉まで運転・折り返し入庫という形態が取られていたものと思われる。

大和駅2番線に停車中の東急3105F・東急目黒線直通・各停武蔵小杉行き

大和駅2番線に停車中の東急3105F・東急目黒線直通・各停武蔵小杉行き

しかし今回、相鉄からの直通運転を開始するにあたり、直通区間である西谷-新横浜-日吉間(相鉄新横浜線・東急新横浜線)にも一定の運転本数が必要となった。深夜には、都営・メトロ線内までの必要運転本数こそ減る一方で、東急車を東急線内に戻して入庫させる必要もある。そこで、8両編成の東急車を相鉄から東急に向けて運転し、東急線内を必要最低限運転してそのまま入庫させる運用として「目黒線」の「武蔵小杉」行きが数本誕生したものと思われる。

武蔵小杉駅で並ぶ、相鉄車の急行西谷行きと、東急車の武蔵小杉止まり回送

土休日深夜の武蔵小杉駅で並ぶ、相鉄車の急行西谷行きと、東急車の武蔵小杉止まり回送

目黒線上り武蔵小杉行きとなった列車は折り返し目黒線下り線路経由で回送・入庫となるが、速やかに回送される列車もあれば、上記写真のように下り列車の発車を待った上で回送されるケースも存在する。

ちなみに平日には、武蔵小杉止まりの目黒線の直後に武蔵小杉始発の目黒線(都営車の西高島平行き)が設定されているようなケースもあり、各列車でダイヤ事情が様々となっている。

 

なお、相鉄線方面発の「東横線」直通・武蔵小杉止まりの列車も平日には設定されており、大和始発・新横浜始発の武蔵小杉行きが存在する。これらの列車は東横線直通・10両編成なので当然ながら急行として運転され、元住吉駅のみを通過する列車となっている。

 

入出庫に関する運用はダイヤ改正の度に変わりやすい部分であるが、直通開始後から色々と興味深い運用が多く、それは「相鉄線発の武蔵小杉行き」という側面からだけでも大いに読み取れる。