相鉄9701Fの想い出(3)〜沿線各地で撮影した姿〜

いずみ中央駅に到着する9701F快速横浜行き(2020/7/19)

いずみ中央駅に到着する9701F快速横浜行き(2020/7/19)

2020年11月末をもって引退となった、相鉄9000系で唯一幕車として残っていたトップナンバーの9701F。YNB化更新対象外となっていた時点でいずれ引退するものとは思われていたが、新7000系完全引退の直後に引退になるのは予想外であった。

9701Fについてはこれまでにも何度か記事にしてきたほど個人的にも注目していた編成であるが、本記事で相鉄各地で撮影した写真を掲載することによって一区切りつけたいと思う。

横浜駅3番線に停車中の9701F特急海老名行き(2020/2/23)

横浜駅3番線に停車中の9701F特急海老名行き(2020/2/23)

相鉄の起点といえば横浜駅頭端式ホームなので真正面から車両を捉えたり、あるいは改札外の相鉄ジョイナス側から車両を見ることもできる。

今年撮影した写真であるが、幕車の「海老名」の文字は一昔前の相鉄を思い出すには十分な要素でもあった。ホームドアが設置された以外には昔とそれほど大きく変わっていない横浜駅のホームも懐かしさを浮き彫りにする。

海老名駅1番線に停車中の9701F急行横浜行き(2019/10/22)

海老名駅1番線に停車中の9701F急行横浜行き(2019/10/22)

一方、相鉄本線の終端は海老名駅である。相鉄の旧来の名門種別といえば急行であり、本線二俣川以西の各駅と横浜駅を結ぶ要の列車であった。もちろん9701Fも急行に充当されることはしばしばあった。

西谷駅3番線に到着する9701F快速横浜行き(2020/10/11)

西谷駅3番線に到着する9701F快速横浜行き(2020/10/11)

1999年には新種別「快速」の設定、そしていずみ野線の「湘南台」駅延伸が行われた。「快速」は2014年以降は本線系統にも走るようになり、また2019年のJR直通開始以降は西谷駅にも停車するようになることで、より一層ダイヤの要の列車となった。

個人的にJR直通列車をよく使うせいかもしれないが、9701Fが「快速」として中間優等としての役目を果たす姿は特に印象に残っている。

天王町駅に進入する9701F特急横浜行き(2020/7/19)

天王町駅に進入する9701F特急横浜行き(2020/7/19)

2014年のダイヤ改正で誕生した「特急」は、二俣川以西にも通過駅を持つ最速達優等として現在も活躍している。上り横浜行き特急は、二俣川駅や(JR直通後は)西谷駅で各駅停車からの乗客を受け入れて走る姿が印象的で、9701Fがその役目を担う姿も何回か見てきた。

新規に追加されたオレンジ色の種別幕で走る9701Fは、独特のカッコよさを持っているように見えた。

 

その他、沿線のいろんな場所での撮影を試みた際に、そこを偶然9701Fが通ることも多かった。

和田町駅手前の踏切を通過する9701F快速湘南台行き(2019/7/28)

和田町駅手前の踏切を通過する9701F快速湘南台行き(2019/7/28)

二俣川駅を発車した9701F各駅停車湘南台行き(2020/7/19)

二俣川駅を発車した9701F各駅停車湘南台行き(2020/7/19)

かしわ台-海老名間を走行中の9701F各駅停車横浜行き(2020/9/22)

かしわ台-海老名間を走行中の9701F各駅停車横浜行き(2020/9/22)

 

西谷駅3番線に停車中の9701F各停横浜行き(2020/11/15)

西谷駅3番線に停車中の9701F各停横浜行き(2020/11/15)

個人的に9701Fを最後に撮影したのは、引退約半月前となる11月15日であった。予想以上に引退が早かったため寂しさも感じる一方、こうして振り返ってみると想像以上に9701Fのことを記録していたのだな、とも思う。

 

相鉄の車両は(東急直通に向けて)今後もYNB化が進み統一化されていく一方、9701Fのようなコーポレートカラー塗装の編成が徐々に数を減らしていくことになる。今では日常的な8000系等の走る姿も、ここ1〜2年で目に焼き付けておきたいと思った。