【ばたでん#1】大社・出雲方面への乗り継ぎの要所!一畑電車「川跡駅」

川跡駅に並ぶ1101号松江しんじ湖温泉行き・1102号出雲大社前行き・7001号電鉄出雲市行き(2017/8/13)

川跡駅に並ぶ1101号松江しんじ湖温泉行き・1102号出雲大社前行き・7001号電鉄出雲市行き(2017/8/13)
3方面の列車が、約50〜70分に一回集結する

一畑電車には現在、北松江線大社線の2路線がある。そんな2路線の分岐点で、かつ乗り換えの要所となっているのが「川跡駅」である。本記事では、川跡駅について簡単に紹介してみたい。

川跡駅駅舎内掲示の「路線・運賃」の図表(2020/2/15)

川跡駅駅舎内掲示の「路線・運賃」の図表(2020/2/15)
川跡駅が分岐駅にあることがよく分かる(なお、実際の分岐の向きとは反転している)

川跡駅出雲市内にあり、電鉄出雲市駅出雲大社前駅のそれぞれから4駅という位置にある。

JR出雲市駅方面から出雲大社へ向かう観光客も多い一方、電鉄出雲市出雲大社前を直接結ぶ列車は、土休日日中に1往復存在する「特急」列車などごく一部に限られている。平日の多くの時間帯や土休日の朝夕は「松江しんじ湖温泉電鉄出雲市」「川跡⇔出雲大社前」、土休日の日中などは「松江しんじ湖温泉出雲大社前」「川跡⇔電鉄出雲市」という2系統の列車を、この川跡駅で乗り継ぐ必要がある。また当然、松江方面との往来でも直通できない場合には川跡駅で乗り継ぐことになる。

川跡駅駅舎内の次列車行き先案内(2020/2/15)
川跡駅駅舎内の方面別時刻表(2020/2/15)
川跡駅駅舎内の次列車行き先案内・方面別時刻表(2020/2/15)

一畑電車は、全線において日中は「普通列車が約50〜70分間隔」(+α)での運転となっている。この際、「川跡駅で3方面の列車が同時に集結する」ようなダイヤが組まれているのが特徴だ。原則として1列車は松江方面から出雲市・大社いずれかの方面にのみ直通するが、仮に直通先で無くても川跡駅ですぐ乗り継げるようになっているのだ。

 

さて、3方面の列車が接続するということは、当然3本の列車が揃うということである。以下、川跡駅で列車が並ぶ様子の写真を何枚かお見せしたい。

川跡駅に並ぶ1101号松江しんじ湖温泉行き・5109号出雲大社前行き・1102号電鉄出雲市行き(2020/2/15)

川跡駅に並ぶ1101号松江しんじ湖温泉行き・5109号出雲大社前行き・1102号電鉄出雲市行き(2020/2/15)

松江・出雲方面はオレンジ色塗装の1000系(元・東急車)、真ん中に停車している大社方面の列車は5000系(元・京王車)である。

川跡駅に並ぶ1101号松江しんじ湖温泉行き・1102号出雲大社前行き・7001号電鉄出雲市行き(2017/8/13)

川跡駅に並ぶ1101号松江しんじ湖温泉行き・1102号出雲大社前行き・7001号電鉄出雲市行き(2017/8/13)

サムネ写真の再掲となるが、こちらは元・東急の1000系2本と、一畑オリジナルの新車である7000系の並びである。

7000系は他の車種と違い1両単位でも運転されることがある。また、川跡⇔電鉄出雲市あるいは川跡⇔出雲大社前間の区間運転の列車に充当される場合もそれなりに多いようだ。

川跡駅に並ぶ2104号出雲大社前行き、3005号電鉄出雲市行き、3006号松江しんじ湖温泉行き(2012/21)

川跡駅に並ぶ2104号出雲大社前行き、3005号電鉄出雲市行き、3006号松江しんじ湖温泉行き(2012/21)

8年ほど前になると、今とは車両事情もかなり違っていた。3000系(元・南海21000系)が計4編成在籍しており(その後2017年に完全引退)、2100系も含め車体色が黄色ベース(+青・白)だった頃である。

 

川跡駅2・3番のりばに掲示されている「1・4番のりば」の案内(2020/2/15)

川跡駅2・3番のりばに掲示されている「1・4番のりば」の案内(2020/2/15)

なお川跡駅のホーム番号は、駅舎側から順に「4・1・2・3」となっており、「1・4番のりば」が存在するという珍しい状態となっている。ただし4番のりばは通常使われることが無く、実質的に1〜3番線の2面3線として機能していることがほとんどである。

 

WEST EXPRESS 銀河の運転や10月(出雲地方の「神在月」)を控え、この状況下でこそあるが出雲を訪れる人も増える時期になると思われる。もし出雲や松江を観光の際に余裕があれば、一畑電車川跡駅を経由してみると楽しいかもしれない。