ついに185系の定期運用引退が目前となり、E257系が踊り子号・ライナー代替特急・湘南号の座を引き継いでいくことになる。
本記事では、この1年間限定で共に特急「踊り子号」として活躍した185系・E257系の並びの写真を8枚ほど提示し、それぞれの活躍を振り返ってみたい。
- 東京駅:定期185系踊り子8号、臨時E257系踊り子57号
- 川崎駅:185系回送、E257系踊り子7号
- 横浜駅:定期185系踊り子10号、臨時E257系踊り子57号
- 横浜駅付近:土休日のE257系踊り子6号、185系踊り子17号
- 伊東駅:定期E257系踊り子15号、臨時185系踊り子12号
- 伊豆高原駅:臨時185系踊り子114号(我孫子ゆき)、定期E257系踊り子15号
- 伊豆稲取駅:定期E257系踊り子15号、定期185系踊り子16号
- 伊豆急下田駅:入線中の185系、留置中のE257系
東京駅:定期185系踊り子8号、臨時E257系踊り子57号
伊豆に向かう下り踊り子号は通常は東京13時台が最終であるが、多客期には東京を15時頃に出る臨時列車が設定されることがある。本年度は東京15:00発の踊り子57号がE257系で設定されたが、緊急事態宣言等の影響で実際に運転されたのは8月の3連休と年末の2日間のみであった。
そんな踊り子57号は、踊り子6号の折り返しとして早めに東京駅に入線しており、後から到着する185系15両編成の踊り子8号と並ぶ姿が見られた。
川崎駅:185系回送、E257系踊り子7号
2020年春のダイヤ改正で、E257系の毎日運転の踊り子号は2往復設定された。その大半は速達系の列車に割り当てられ、川崎・大船に停車するE257系の便は東京10:00発の「踊り子7号」が唯一であった。
そんな踊り子7号を川崎駅で待っていると、反対側のホームを185系の回送列車が通過していき、川崎駅のすぐ先で到着直前の踊り子7号と並ぶ瞬間があった。踊り子号の車両は、踊り子号やライナーの営業列車としての運転に加え、回送される姿を見ることも比較的多い。
横浜駅:定期185系踊り子10号、臨時E257系踊り子57号
先ほど東京駅の並びで紹介した臨時踊り子57号は、横浜駅でもまた185系定期踊り子号と並ぶダイヤとなっていた。こちらの185系は踊り子10号・10両編成であった。
わずか5回ほどしか実現しなかった組み合わせの並びではあるが、2種類の踊り子号車両を堪能できる瞬間であった。
横浜駅付近:土休日のE257系踊り子6号、185系踊り子17号
横浜駅付近、場合によっては横浜駅で並ぶこともある、ぐらいの状態であれば、土休日はほぼ毎週(最初の緊急事態宣言下等を除く)のように見ることが出来た。
下り踊り子17号は横浜駅13:54発。主に土休日のみ運転の185系での運転で、土曜日(等)のみ修善寺行きを連結して15両編成で運転されていた。
一方、上り踊り子6号は横浜駅13:56着。こちらも土休日運転で、E257系充当、2020年度は停車駅少なめで川崎・大船どころか小田原・湯河原も通過していたが、今週末よりそれらの駅にも停車するようになる。
横浜駅発着が2分差ということで、通常横浜駅より下り方面、ちょうど並行する相鉄の平沼橋駅付近ですれ違うことが多く、それぞれの遅れによっては横浜駅で並んだり相鉄西横浜駅付近ですれ違うこともあるという状態だった。
伊東駅:定期E257系踊り子15号、臨時185系踊り子12号
JR伊東線・伊豆急行線内は単線であるため、185系とE257系が「並ぶ」ことは多かった一方、踊り子号通過駅での行き違いというケースもそれなりに多かった。
ただしE257系で毎日運転の定期踊り子15号は、185系で運転される踊り子12号・14号・16号とは伊豆急線内の停車駅ですれ違うダイヤとなっていた。
伊東駅では、土休日のみ・1番線と3番線という離れた位置にはなるが、2種類の踊り子号車両の並びが実現していた。
伊豆高原駅:臨時185系踊り子114号(我孫子ゆき)、定期E257系踊り子15号
E257系踊り子15号は、伊豆高原駅では4分ほど停車する。
行き違い待ちの列車は、一部土休日に運転されている踊り子14号(7両編成)で、日程によっては「我孫子行き」踊り子114号であった。
なお、E257系9両編成に185系7両編成が隠されるような停車位置であるため、顔が並ぶのは踊り子14号(114号)の到着時やお互いの発車時の瞬間に限られた。
伊豆稲取駅:定期E257系踊り子15号、定期185系踊り子16号
2種類の踊り子号の並びが毎日実現するのは、伊豆稲取駅であった。踊り子15号と踊り子16号、時刻は15時台となっている。
1両短い踊り子15号の方が伊東方に停車するため、顔が並ぶのは両側ともお互いの発車時にはなるが、車内などから眺める分には「違う車両の踊り子号だ」というのが分かりやすいタイミングでもあったと言える。
伊豆急下田駅:入線中の185系、留置中のE257系
終点・始発の伊豆急下田駅でも185系・E257系が並ぶことがあった。
ただしE257系の踊り子15号→踊り子18号は、185系ではなくE261系サフィール踊り子号と並ぶタイミングであったため、個人的には入線中の並びを見ることはできなかった。
もっとも、踊り子7号として到着した後に翌朝まで留置されるE257系運用が存在するため、留置線に停車しているE257系の姿を見られることは非常に多かった。
185系が留置線に入るタイミングはもちろんのこと、2番線などに入線した際には、ホーム頭端や1番線(上記写真ではサフィール踊り子4号が入線中)から185系・E257系の姿を同時に見ることもできた。
特急踊り子号、あるいは15両・12両・10両・7両としての185系はもう見られなくなるが、少なくとももう1年ほどの間は臨時快速列車として横浜付近などを走る185系が何回か見られる見込みだ。そんな時にE257系踊り子号とすれ違う姿を見ても、改めて「世代交代」を感じることになるかもしれない。