※昨年(2019年4月)の旅行記です。
寝台特急サンライズ瀬戸・出雲号において、夕暮れの時間帯に営業運転が行われるのは春〜夏頃の上りサンライズ出雲号*1のみである。昨年の4月に出雲市駅からサンライズ出雲号に乗車した時は、まさに日没直後で空に明るさが残る時間帯の発車であった。
乗車前に早めの夕食をとって乗車準備を行う最中、出雲市駅周辺を歩いていると、西の空に非常に綺麗な夕焼けを望むことができた。比較的地平線に近い高さの太陽を拝めるのは、日本海側の都市の特徴でもあるだろう。
出雲市駅周辺は、駅周辺のホテルなど高い建物も少々存在はするものの、高架ホームからは出雲平野の開けた様子を十分見渡すことができる。そのため、ちょうど良い時期の晴れた日*2には、日没前後の茜色の空の中をサンライズ出雲号が入線・出発することになる。例えば、4月中旬の出雲市の日の入り時刻は18:40前後であり、所定18:46頃入線(昨年時点)・18:51発のサンライズ出雲号は、出雲市駅を日没直後に入線・発車するようなイメージである。
サンライズ号入線の少し前である18:41頃。やはり夕焼けの中を、浜田方面からの普通列車としてキハ120系1両編成が出雲市駅に到着した。折り返し19:07発の、1日1本しかない普通「仁万」行きとなる。
なおこの列車はサンライズ出雲に接続していたが、先日の2020年春のダイヤ改正後は出雲市18:58着と後ろ倒しになり、サンライズ出雲号に接続しないダイヤとなった。サンライズ出雲号待ちの時間帯に出雲市駅に到着する列車が1本減ったことになる。
現在のダイヤでサンライズ出雲号入線直前に出雲市駅を発着する列車としては、18:38頃に米子方面からの普通列車が到着する他、夕日の沈む西側からは18:16着の普通列車があり、あるいはその前後に出雲市18:27発「やくも30号」が入線していると思われる。出雲市18:15着「やくも17号」(一部日程を除いてパノラマグリーン運用)が夕日に向かって西出雲方面に回送されていくシーンも見られるかもしれない。
さて、出雲市駅を日没直後に出発したサンライズ出雲号は、概ね穴道湖の横を通り過ぎているうちに徐々に暗くなり、約30分後(19:24)に松江駅に到着する頃には真っ暗となっていた。「宍道湖の夕日は美しい」とよく言われるが、4月中旬のサンライズ出雲号だと日没後の通過となるもののギリギリ空にオレンジ色が残る時間帯ではある。
ちなみに、サンライズ出雲号が日没前に穴道湖を通り過ぎる(日の入りが概ね19時10分以降となる)時期は、5月末〜7月末頃となる。運転開始が未定となったWEST EXPRESS 銀河号の動向も含め、今年もその頃には事態が収束して首都圏あるいは関西圏と往来しやすい情勢となるのを願うばかりである。